2011 Fiscal Year Annual Research Report
拡張現実感インタフェースと物理シミュレーションによるインタラクション技術の確立
Project/Area Number |
21700110
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
藤澤 誠 筑波大学, 図書館情報メディア系, 助教 (90508409)
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Keywords | 物理シミュレーション / 拡張現実感 / ARインタフェース / 髪シミュレーション / コンピュータグラフィクス |
Research Abstract |
本研究ではリアルタイム物理シミュレーションと拡張現実感インタフェースによるインタラクション技術を確立することを目的とし,その最初のシステムとして,髪シミュレーションモデルを用いた3次元ヘアスタイリングシステムやリアルタイム流体シミュレーションシステムなどを開発する.開発システムは提示するグラフィックスの動作を計算する物理シミュレーション部分とそれをコンピュータグラフィックスで描画する3DAPI部分,そして,ユーザーへ情報を提示し,その入力を物理シミュレーション部分に渡す拡張現実感インタフェースで構成される. 本年は昨年度に開発した高速な乱流計算アルゴリズムとサブパーティクルを用いた細かな渦表現手法を取り入れた流体シミュレータのさらなる高速化を行い,さらに拡張現実感において重要となるコンピュータグラフィックスによるレンダリングのための表面生成技術を開発し,実験によりその効果を確認した.さらに,拡張現実感インタフェースにおける不安定性が数値シミュレーションに及ぼす影響が大きいことから,拡張現実感におけるトラッキング技術を向上させるために,鏡面反射物体におけるハイライトを利用したトラッキングの精度向上技術を開発することで,研究課題である拡張現実感インタフェースと物理シミュレーションによるインタラクション技術の確立のための主要な技術の開発を成し遂げた.また,これらの研究成果は国内外の学会で発表しており,さらに流体シミュレーション手法についてまとめた論文は情報処理学会論文誌に採録が決定されている.
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