2010 Fiscal Year Annual Research Report
動画像の時空間解像度操作を利用した閲覧知識活用環境の構築
Project/Area Number |
21700176
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Research Institution | Tokyo University of Technology |
Principal Investigator |
高嶋 章雄 東京工科大学, コンピュータサイエンス学部, 助教 (80421999)
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Keywords | インタラクション / 動画閲覧知識 / 時間解像度 |
Research Abstract |
本研究課題では,動画像の時空間解像度操作を利用した閲覧知識活用環境の構築を目的とし,具体的には,(a)高解像度動画像とのインタラクションを可能にするブラウザの作成,(b)ユーザの操作と動画像特徴量との関連付けによる知識抽出,(c)抽出された知識と動画像特徴量に基づく動画像解析をサブゴールとして研究を進めた. 22年度においては,21年度に作成した(a)のブラウザを拡張し,動画表示領域の空間的な一部分に対してのみ時間操作が可能となる環境を構築した.たとえば,閲覧時に興味を持った一部分のみの時間スケールを遅らせ,その後,時間スケールを速めて,空間的な周囲の時間の流れに追従するような操作が可能となった.(b)では,空間の一部分および動画表示領域全体に対する時間操作を記録し,特定の操作時に再生されている動画の特徴量とマッピングしたものを,閲覧知識とした.スポーツインストラクターなどが,特定の目的のために繰り返し行う特徴的な閲覧方法を,習慣的な行動(havitual behavior)として捉え,動画像の持つ意味内容を含まない特徴量のみで,操作との対応付けを行っている.(c)では,(b)の閲覧知識と動画像特徴量とを併せて,初見の動画像を閲覧する際,閲覧方法例の提示・推薦を行った.汎用的に利用可能な閲覧方法を提示することは困難であるが,特定の人物の習慣的な行動を再現することが可能となった. 本研究の取り組みから,動画記録方法が現在よりも空間的・時間的に高解像度になった際のインタラクションを,知識として抽出し流用する可能性を示すことができた.
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