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2009 Fiscal Year Annual Research Report

写真史料学構築のための情報学的手法の研究―上田貞治郎写真コレクションを題材に―

Research Project

Project/Area Number 21700280
Research InstitutionHanazono University

Principal Investigator

後藤 真  Hanazono University, 文学部, 講師 (90507138)

Keywordsデジタル・アーカイブ / 情報歴史学 / 史料学 / アーカイブズ / 国際標準 / TEI
Research Abstract

上田貞治郎の写真のデータベース化事業を中心に着手した。特に国際動向との関連と日本の独自性とのバランスを踏まえ、デジタル化について、どのようなありようが適切なのか、情報処理学会人文科学とコンピュータ研究会の研究と密接に関連しつつ行った。国際動向については2010年2月に同研究会の中で中心となってワークショップを開催し、一つの可能性と方向性を探った。
また、3月には、シンポジウム「写真経験の社会史-写真資料論の可能性-」を開催し、写真に関する総合的な問題意識を集め、同時にこれらを統合するためのプラットフォームとしてのデジタル・アーカイブについて報告した。
これらを総合的に勘案した結果、現在では、ダブリン・コアのメタデータを中心にデータ化すべきであるというある種穏当な結論になりつつあるが、最新の研究動向では、既存の議論の方向性では回収しきれないようなものの生まれつつある。特に、地理情報との統合や、他のデータベースとの積極的な連携を考えた場合に、現状がよいかどうか、なお検討の余地があるといえる。そのため、写真を中心としつつも、それ以外のデジタル・アーカイブの国際動向を見据えることが今後の課題となる。TEIをはじめとした、テキスト関係の国際標準のメタデータの「思想」と方向性、地理情報を統合するためのメタデータの「思想」と方向性、ロンドン憲章のような3Dデジタルアーカイブの標準化動向、そして(シンポジウムなどで明らかにしてきたような)日本がこれまで進めてきた学問のありようとのバランスを考える必要がある。国際標準を輸入することだけでは、日本の学問・社会とはマッチせず、日本の諸資料を「読む」うえでは、障害となりうるおそれもある。次のステップとして、手を広げつつ、それらの課題を考えていく。

  • Research Products

    (9 results)

All 2010 2009 Other

All Journal Article (3 results) Presentation (5 results) Remarks (1 results)

  • [Journal Article] 「デジタル化」とアーカイブズ-「正倉院文書データベース」と近代史料のデジタル化を通して-2009

    • Author(s)
      後藤真
    • Journal Title

      アーカイブズ学研究 10

      Pages: 24-44

  • [Journal Article] 文化遺産の「伝来」と、デジタルデータ -文化遺産のためのデータベース序説-2009

    • Author(s)
      後藤真
    • Journal Title

      花園史学 30

      Pages: 19-39

  • [Journal Article] 情報公開制度と陵墓2009

    • Author(s)
      後藤真
    • Journal Title

      歴史学研究

      Pages: 44-48

  • [Presentation] 「資料としての写真」のためのデジタル・アーカイブ -上田貞治郎日本全国写真帖データベースの紹介をかねて-2010

    • Author(s)
      後藤真
    • Organizer
      大阪市立大学都市研究プラザシンポジウム「写真経験の社会史」
    • Place of Presentation
      大阪市立大学
    • Year and Date
      2010-03-27
  • [Presentation] 人文科学とコンピュータの20年2010

    • Author(s)
      及川昭文・後藤真
    • Organizer
      国際シンポジウム「文化とコンピューティング国際会議」分科会
    • Place of Presentation
      京都大学
    • Year and Date
      2010-02-23
  • [Presentation] 正倉院文書データベースSOMODAの目的と課題2010

    • Author(s)
      後藤真
    • Organizer
      人間文化研究機構 研究資源共有化研究会
    • Place of Presentation
      総合地球環境学研究所
    • Year and Date
      2010-01-23
  • [Presentation] 歴史情報の総体化と可視化の試み -奈良時代における「写経の世界」を題材に-2009

    • Author(s)
      後藤真
    • Organizer
      2009年度花園史学会大会
    • Place of Presentation
      花園大学
    • Year and Date
      2009-11-21
  • [Presentation] これからの陵墓運動を見通すために2009

    • Author(s)
      後藤真
    • Organizer
      十六学・協会主催シンポジウム「陵墓公開運動の30年-佐紀陵山古墳・伏見城の報告とともに-」
    • Place of Presentation
      キャンパスプラザ京都
    • Year and Date
      2009-05-17
  • [Remarks]

    • URL

      http://www.ur-plaza.osaka-cu.ac.jp/2010/02/20100327.html

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Published: 2011-06-16   Modified: 2016-04-21  

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