2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21700283
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
橋爪 寛 Tohoku University, 加齢医学研究所, 助教 (60506640)
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Keywords | 脳・神経 / 認知科学 / 音声学 / 小児 / 発達 |
Research Abstract |
本研究の目的は、6歳から18歳の健常な小児を対象に、外国語学習に重要となる外国語意声の模倣に関与する神経基盤、および小児の発達によってそれらがどのように変化するのかを、機能的磁気共鳴画像(fMRI)を用いて明らかにすることである。この目的を達成するために、研究実施計画に基づき、本年度は、fMRI実験デザインの確立、被験者の募集、fMRI実験遂行、取得されたMRIデータの初期処理および整理を行った。具体的には、fMRI実験に刺激として用いる音声の種類や課題の長さなどについて、国内外の関連する研究に関する情報収集、関連する研究者とのディスカッションを通して、最適化した。また同時並行的に、被験者のこれまでの英語教育と音楽経験について調べるための質問紙や、実験の目的や内容などの説明文書や参加に関する同意書などを準備し、それらを仙台市在住の健常な右利きの小学生から大学生を対象に配布した。その上で、文書にて保護者と本人に実験目的や内容を十分に説明した上で、6歳~18歳の小児を募り、最終的に76人の被験者にfMRI実験に参加してもらった。fMRI実験では、被験者にMRIスキャナーの中で外国語および日本語の音声を聞いて模倣や区別を行ってもらい、その際の脳活動を測定した。同時に被験者の発話をMRI対応のマイクを用いて録音し記録した。本年度に実施された研究活動により、未だ明らかになっていない小児の外国語音声模倣の神経基盤とその年齢変化を明らかにするために必要なデータが収集された。
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