2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21700311
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Research Institution | Tokyo University of Science |
Principal Investigator |
西山 貴弘 東京理科大学, 理学部, 助教 (30516472)
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Keywords | 統計数学 / 同時信頼区間 / 多重比較 |
Research Abstract |
本年度は、多変量正規母集団および楕円母集団の下で以下の点について研究成果を得た。 (1)多変量正規母集団の下で、高次元データに対する平均ベクトル間の多変量多重比較法に関する理論研究。 (2)多変量正規母集団の下で、高次元データに対する平均ベクトルの同等性検定や線形仮説検定に関する理論研究。 (3)楕円母集団の下で、平均ベクトルの成分間の多重比較に関する理論研究。 (1)については、次元数が標本数を超える高次元データにおいて、平均ベクトル間の対比較および対照比較に対する検定統計量を提案し、その統計量の分布の漸近展開近似を導出することが出来た。この結果は2011年9月に行われた統計関連学会連合大会や11月に行われた国際会議において口頭発表し、2012年3月に行われた日本統計学会春季集会においてポスター発表した。また、すでに論文としてまとめて現在投稿中である。 (2)については、高次元データにおいて、各母集団の共分散行列が異なる場合における2母集団の平均ベクトルの同等性検定や、より一般のk個の母集団の平均ベクトルの線形仮説検定に対する新たな検定統計量を提案した。この統計量に対して帰無分布の漸近展開近似を与え、さらに提案手法の漸近検出力を導出することが出来た。これらの結果は2011年11月に行われた国際会議、2012年1月に行われた科研費シンポジウム「高次元データの推測理論の開発と応用」や3月に行われた日本数学会において口頭発表し、現在投稿準備中である。 (3)については、楕円母集団の下での平均ベクトルの成分間の多重比較について、対比較に対する緯計量の分布の高次漸近展開を与えることにより、より精度の良い近似同時信頼区間を構成することが出来た。この結果はすでに論文としてまとめて現在投稿中である。
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Research Products
(12 results)