2011 Fiscal Year Annual Research Report
鼾解析による新しい閉塞型無呼吸の診断支援に関する研究
Project/Area Number |
21700509
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
榎本 崇宏 徳島大学, 大学院・ソシオテクノサイエンス研究部, 助教 (90418989)
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Keywords | 閉塞型無呼吸 / 低SNR音検出法 / 高周波解析 / 調波構造区間検出 |
Research Abstract |
近年,新幹線の居眠り事故などにより有名になった閉塞型無呼吸症候群(OSA)は生活習慣病と密接な関係があることが知られている。現在,OSAの確定診断検査である睡眠ポリグラフ検査は多くの測定用センサを一晩装着する必要があるため,患者に負担を強いるものである。鼾解析によるOSA診断は,非接触で自宅にて実現可能であることから,睡眠ポリグラフ検査に代わる新しい方法として期待されている。その診断法の開発を目指して,鼾の特徴抽出,鼾の自動検出などを行うことは重要な研究課題であると思われる。23年度では,22年度に引き続いて,1.いびきのパワースペクトル解析,2.いびきの調波構造区間検出,3.睡眠音から低SNR音(鼾や呼吸音)検出,を中心に研究活動を行った。その結果,(1)高周波帯域に関するスペクトルの違いを表現する方法を開発し,5kHz以上の周波数帯域にOSAと単純軒症を識別できる違いがある事を示した。(2)鼾音のパワースペクトルから調波構造区間を検出する方法を提案し,OSA鼾と単純鼾に調波構造区間の違いがあることを示した。現在,方法の改良,精度向上等を含めて更なる検討を行っている。(3)22年度には,ニューラルネットワーク(NN)による非線形ARモデルを用いた低SNR音(鼾や呼吸音)を検出する方法を提案しているが,23年度は,提案法の性能向上に関する研究を行って来た。その研究成果については,24年度に報告予定である。
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Research Products
(4 results)