Research Abstract |
平成22年度も21年度に引き続き近畿大学工学部情報システム工学科の徐丙鉄准教授と近畿大学工学部学生に協力いただき,システムの改善を行うとともに,課題の開発を継続した。現在,課題は注意課題,運動課題,記憶課題,視空間知覚課題と多岐にわたっている(http://reha.heteml.jp/html/top.html)。システムの改善においては,リストをアコーディオン化することで,なるべくボタンの数を少なくすると共に,画面遷移の回数も少なくし,高次脳機能障害者のアクセシビリティに配慮した。また,リハビリ課題のみならず,臨床現場において医療従事者に有益と考えられる利用者の感情をモニタリングするためのツールも合せて開発した。さらに,メンバー以外でも読むことが出来るe-learning的要素を持つセルフヘルプブックや,誰でも楽しめる子ども向けの硬貨学習ツールの開発,そして,啓蒙用の4コマ漫画の掲載などを試み,コンテンツの充実を目指した。今年度予定していたCACやSNS的なコンテンツの開発については,まずは医療従事者と利用者間の交流を促進するため,お知らせ機能を付加した。このお知らせ機能は,医療従事者から利用者へのメッセージの配信,利用者から医療従事者への個別相談が行なえるものであり,医療従事者からのメッセージは利用者の最初のページに表示され,利用者からの個別相談は医療従事者の最初のページに表示されるようになっている。次年度は,さらに課題や利用者間が交流できるシステムを発展させると共に,臨床現場での利用者のアクセシビリティや満足度の評価を行なう予定である。
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