2010 Fiscal Year Annual Research Report
いじめ構造理解のためのプレイヤー参加型シミュレーション
Project/Area Number |
21700805
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
前田 義信 新潟大学, 自然科学系, 准教授 (90303114)
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Keywords | エージェント / 相互作用 / 価値 / 優先的選択 / ベイズ確率 / いじめ / 同調 / シリアスゲーム |
Research Abstract |
本年度の研究目的は「ヒトがどのような相手と交友関係を築くか」を調べることである.この目的のため,これまでエージェントのみから構成される人工学級に,実際のヒトがプレイヤーとして人工学級に参加できる形式を導入した(ゲーミングシミュレーション,あるいはシリアスゲーム).エージェントやプレイヤーがとる行動は,包摂行動,同調行動,卓越行動,排除行動の4種(それぞれの行動をとることができない場合は無行動で,これを含めると5種)である.エージェントは4種の行動を確率的に発動し,前回の相互作用時の影響(マルコフ性),過去に他者からどのような行動を受けたか(学習性)の2点からプログラムされている.プレイヤーは自分の順番がまわってきたら,自由に相互作用する相手と行動を選ぶことができる.実験の結果,プレイヤーは人工学級の中の全員と相互作用する訳ではなく,小数のエージェントと繰り返し相互作用することが分かった.それゆえ,エージェントにもこのような「相互作用する相手の優先的選択」をプログラムした.
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