2009 Fiscal Year Annual Research Report
ペプチド脂質が形成するナノ構造体を利用した新規リサイクル技術の開発
Project/Area Number |
21710085
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Research Institution | National Institute of Advanced Industrial Science and Technology |
Principal Investigator |
小木曽 真樹 National Institute of Advanced Industrial Science and Technology, ナノチューブ応用研究センター, 研究員 (10356975)
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Keywords | リサイクル / 希少金属 / ナノ材料 / 脂質 / 自己集合 |
Research Abstract |
本研究は、ペプチド脂質が形成する自己集合体の高い金属イオン捕捉能力を活用し、「廃棄物・廃液からの希少金属の回収技術」としての応用可能性を検討すると共に、金属イオンを捕捉したことで形成するナノ構造体を利用して「金属ナノ材料へ変換する技術」を確立することで、金属の回収技術とナノ材料製造を繋げる新たなリサイクル技術の開発を目的とするものである。 平成21年度は、ターゲット金属としてコバルト、ニッケル、マンガン、希土類、インジウム、銅、亜鉛を選択し、ペプチド脂質が形成する自己集合体による補足能力およびその最適条件の検討を行った。それにより、それぞれの金属を高濃度、高速に補足させる条件を明らかにすることに成功し、またその時の条件によって板状、テープ状、チューブ状などの形状に作り分けられることを明らかにした。また、触媒などで極めて重要な金属である白金にもターゲット金属を広げ、ナノチューブ状の自己集合体を形成させることにも成功した.これらの結果から、ペプチド脂質が形成する自己集合体を多くの金属捕捉に展開が可能であることを見出すことが出来た。特許化の可能性を探りつつ研究を進めているため、学会発表や論文投稿はまだしていない。 金属ナノ材料への変換技術として、コバルト、ニッケル、銅、亜鉛の場合に得られたチューブ状構造体を硫化水素処理することにより、金属硫化物のナノ粒子が構造体中に埋め込まれたナノチューブへ返還することにも成功した。また、金属を補足したペプチド脂質が形成する自己集合体を金属ナノ材料に返還するだけではなく、そのまま工業的に使用するための応用例を新たに生み出すため、酸化反応用触媒として再利用できるかどうか検討した。その結果、不均一系の酸化反応用触媒として極めて有用である結果を得た。リサイクル技術とは離して、この部分だけ特許出願を行った。
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Research Products
(1 results)