2010 Fiscal Year Annual Research Report
単分散多相エマルション滴を基材とした異形微粒子の生成と機能化
Project/Area Number |
21710124
|
Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
西迫 貴志 東京工業大学, 精密工学研究所, 助教 (10431983)
|
Keywords | マイクロデバイス / 流体工学 / 表面・界面物性 / 複合材料・物性 / 流体 |
Research Abstract |
(1)高次多相エマルション滴生成用マイクロ流路の製作と液滴生成試験 3つの分散相から構成される高次多相エマルション滴を生成するためのマイクロ流路として,幅50-200μm,深さ100μmのT字および十字の三連結型および三分散相導入型マイクロ流路をドライエッチングによりガラス基板上に製作した.制作したマイクロ流路に互いに混じり合わない3つの分散相液体を導入し,三相多重構造の多相エマルション滴の生成を行った. (2)異形ポリマー粒子への化学的非対称性の導入 形状の非対称性に加え,化学的な非対称性を粒子に付加することを試みた.シリカナノ粒子,疏水化処理したシリカナノ粒子,およびはんだ粒子を硬化性モノマーにあらかじめ分散したものを分散相として用いて多相エマルション滴を生成し,硬化処理を経て,ナノ粒子が表面あるいは内部に複合化した異形ポリマー微粒子の調製を行った. (3)マイクロ流の集積化による生産量スケールアップ 多数の流路を1つのガラス基板上に集積化し,多相エマルション滴および異形微粒子の生産量スケールアップを試みた.例えば15mm角の合成石英基板上に,ドライエッチングにより40個のクロスフロー型二相液滴生成部を同心円状に対称に配置し,CV値3%未満の単分散二相エマルション滴を,40倍の生産速度で生成できることを確認した.また多重管構造のチップホルダーを用いることで,チップ上の各流路に容易に流量を等配分でき,多相エマルション滴生成のスケールアップに有効であることを確認した.
|