2010 Fiscal Year Annual Research Report
マルチナノリアクターを用いた高速食品分析システムの構築
Project/Area Number |
21710134
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Research Institution | Kanagawa Industrial Technology Center |
Principal Investigator |
伊藤 健 神奈川県産業技術センター, 主任研究員 (50426350)
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Keywords | ナノカラム / フローインジェクション / 二段階酵素反応処理 |
Research Abstract |
マルチナノリアクターを用いて定量性のある高速・簡便な分析技術を開発し、食品への展開を図ることを目的とした研究を行った。該当年度は、三次元形状転写技術によるプラスチック製マイクロ流体デバイスの開発とそれを用いた分析システムの構築を行った。 生産性の高いデバイス作製技術を実現するためにプラスチック基板への微小三次元構造転写技術を検討する。そのために、高精度の電鋳技術による金型作製技術と高精度転写技術を検討した。平坦性が高く、比較的厚いフィルムレジストを張り合わせることで流路の途中で深さを変化する複雑な流路構造を得ることができた。この構造を元に電鋳プロセスを用いて金型を作製し、最終的にホットプレスによるプラスチック基板へのパターン転写及びラミネートを用いた接合技術などの各プロセス途中での寸法精度を評価することで、目的とするナノカラムを得ることに成功した。また、開発したカラムを利用した分析応用例としてラクトースの検出を試みた。プラスチック製ナノカラムにβガラクトシダーゼ及びグルコース酸化酵素を固定化した担体を各々の流路に詰めてリアクターとして利用した。リアクターを直列に接続することで2段階酵素反応を行いラクトースを検出した。その結果、1μMから1mMの範囲で直線性の高い検量線が得られた
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