2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21710139
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Research Institution | Kyoto Institute of Technology |
Principal Investigator |
山田 和志 京都工芸繊維大学, 伝統みらい教育研究センター, 研究員 (30397608)
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Keywords | ナノ加工 / 超薄膜 / AFM / 高分子構造・物性 / ナノデバイス |
Research Abstract |
現在のナノ加工では極短波長レーザーを用いた光リソグラフィーなどの手法が用いられている。しかし、光の回折限界のために加工限界に近づいており、新たなレーザーナノ加工技術の提案が必要とされる。ごく最近、研究代表者らは、波長532nmの可視光レーザーと金ナノ粒子を用いてガラス基板上へ直径30nm程度のナノ加工に成功した。そこで研究代表者は、高強度可視光レーザー(波長範囲400~700nm)と金ナノ粒子を駆使することにより、大気中下で高分子超薄膜およびガラス基板上へ世界最小のナノ加工(~10nm)を効率的かつ高精度に行う技術の基礎的な研究課題を提案する。 研究代表者が開発したナノ加工法を用いて、世界最小のナノ加工技術の検討のためには、ナノ粒子のサイズと高分子薄膜の種類および膜厚との間の関係を検討し、基礎的知見を得ることは非常に重要である。そこで、平成22年度は、ブロックポリマー超薄膜をテンプレートとして用いたナノホールの2次元配列制御、およびポリマーフィルムの種類および分子量依存性について主に検討した。 使用した金ナノ粒子の粒子径は5,10,20,40nmの4種類であり、レーザー波長は532nmである。またコーティングフィルムとして、ポリメタクリル酸(PMA)およびポリカーボネート(PC)超薄膜を作製し、レーザーアブレーションによるナノ加工実験を行った。2次元配列制御においては、金ナノ粒子が海島構造の島部分に来るようなブロックポリマーを選択した。その結果、ポリマーフィルムの種類および分子量に相関関係があることがわかった。また、ブロックポリマー超薄膜を用いることにより、金ナノ粒子をナノレベルで2次元的に配置できることが明らかとなった。
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