2010 Fiscal Year Annual Research Report
民主化過程における「法の支配」-インドネシアにおける「法の支配」アクターの研究
Project/Area Number |
21730007
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
島田 弦 名古屋大学, 国際開発研究科, 准教授 (80410851)
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Keywords | アジア法 / インドネシア / 体制移行 / 民主化 / 法の支配 / 比較法 / 法と開発 |
Research Abstract |
本研究は、インドネシアが権威主義体制(1970年代~1998年)からスハルト大統領辞任を経て、2000年代初頭に議会制民主主義体制へと変化を経験した期間について、(1)インドネシア法律扶助協会(Yayasan Lembaga Bantuan Hukum Indonesia,以下、法律扶助協会)、(2)国家人権委員会(Komisi Nasional Hak Asasi Manusia、以下、人権委員会)及び(3)憲法裁判所(Mahkamah Konstitusi)がインドネシアにおける「法の支配」の発展に与えた影響を、事例研究(判例、法令運用事例、事件調査報告事例、勧告事例など)および関係者からのインタビューを通じ多角的に分析し、民主化プロセスにおいて「法の支配」が具体的にどのような役割を果たしているか明らかにすることを目的とする。本年度は、昨年までの関連する研究成果を二つの論文(島田弦「平和構築における法制度改革-束ティモールの司法制度構築を事例として」『国際開発研究』20巻2号、2011年11月、65-78頁、および島田弦「インドネシアにおける法の支配と民主化-移行過程における法律扶助運動」『国際開発研究フォーラム』第42巻、2012年3月、105-123頁)ならびに一つの国際学会報告(SHIMADA Yuzuru,"Recent development of legal system on disastermanagement in Indonesia and its function:The role of law to support sustainability of society under the disaster"at 8th Asian Law Institute (ASLI) Conference in Fukuoka on 26th May.)として発表した。また、論文一つが印刷中である。インドネシアにおける法律NGO、憲法裁判所への聞き取りを本年度後半に、インドネシア側の協力研究者と行う予定であったが、相手方の事情変更により24年度へ延期せざる得なくなり、科研費執行について繰り越し申請を行った。したがって、本年度末までの研究は主としてこれまでの資料について精査L分析する手法が中心となった。
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Research Products
(3 results)