2009 Fiscal Year Annual Research Report
健康の内生性を考慮した高齢者の受診行動・退職行動のセミパラメトリック分析
Project/Area Number |
21730215
|
Research Institution | Hiroshima International University |
Principal Investigator |
増原 宏明 Hiroshima International University, 医療福祉学部, 講師 (10419153)
|
Keywords | 高齢者 / 受診行動 / 内生性 |
Research Abstract |
研究初年度は、研究計画に記した生存期間分析の開発を行った。研究を実施していく中で、生存期間分析の開発に先んじて、医療需要関数でしばしば用いられるカウントデータ分析における誤差項の扱いには、対数ガンマ分布型と正規分布型の2種類あり、2つを比較分析する必要が生じた。そこで、2つをセミパラメトリック化して、先行研究と同様にAustralian Health Surveyを用いて比較検討したところ、セミパラメトリックな正規分布を仮定した誤差項を有する椎定方法が、セミパラメトリックな対数ガンマ分布を仮定した誤差項を有するモデルを、完全にではないが優越し、係数の推定量も小さくなることが確認された。この分析結果は、学術論文「Semiparametric specifications of unobserved heterogeneity in count data models : an application to medical care utilization」として公表した。 また生存期間分析については、誤差項を考慮していないCoxの比例ハザードに、誤差項を明示的に考慮した生存期間モデルを、2変量正規分布のエルミート多項式型のセミパラメトリックモデルを用いて拡張した。具体的には、対数線形モデルをエルミート多項式により一般化したモデルに、2値内生変数を組み込み、生存期間モデルを構築した。生存期間毛デルでは右打ち切りデータが存在可るので、モンテカルロ積分(ハルトン列)を使用して、推定を行った。分析結果については「Semiparametric duration analysis with an endogenous binary variable : An application to hospital stays」として論文にまとめ、現在投稿準備中である。
|
Research Products
(1 results)