2010 Fiscal Year Annual Research Report
健康の内生性を考慮した高齢者の受診行動・退職行動のセミパラメトリック分析
Project/Area Number |
21730215
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Research Institution | Hiroshima International University |
Principal Investigator |
増原 宏明 広島国際大学, 医療福祉学部, 講師 (10419153)
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Keywords | 高齢者 / 受診行動 / 内生性 |
Research Abstract |
研究2年目は、2値内生変数を含むセミパラメトリックな生存期間分析と、カウントデータモデルを用いて、高齢者の退職行動・受診行動に健康水準が及ぼす影響の予備的な検証を行った。研究を実施する中で、分析で用いる統計モデルが不十分であることがわかり、その開発も並行して行った。分析内容は以下の通りである。医療需要で用いられるカウントデータモデルでは、受診日数が単一の分布に従うと仮定するものと、受診の有無と一度受診した後の日数が異なる分布に従うと仮定するものの2種類が存在する。前者はさらに、少頻度と多頻度の患者を事後的に識別する有限混合分布モデルが存在するが、後者についてこの方法を採用したものは、増原の先行研究以外には存在しなかった。そこで、前者と後者を取り入れて有限混合分布モデルに拡張した方法と、後者に有現混合分布モデルを採用し、かつ先行研究では解析されなかった識別生の問題を回避した方法を開発した。先行研究と同様にNational Medical Expenditure Surveyを用いて比較検討したところ、新規に開発した推定方法は従来の有限混合分布モデルよりも、統計的に劣っていないことが確認された。提案したモデルの係数の推定量は大きく異なり、経済学的な解釈をする際に留意すべきことも確認された。この分析結果は、学術論文「Hurdle and non-hurdle specifications of finite mixture count data models for medical care demand」として公表した。また高齢者の受診行動の分析については、現在開発したモデルを用いて推定作業を行っており、推定結果が出次第、論文としてまとめ、投稿する予定である。
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Research Products
(1 results)