2011 Fiscal Year Annual Research Report
ジョン・ブライトについての新解釈―選挙区と日本における視点から
Project/Area Number |
21730275
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Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
岩間 俊彦 首都大学東京, 社会科学研究科, 准教授 (20336506)
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Keywords | ジョン・ブライト / イギリス / バーミンガム / 19世紀 / 選挙区 |
Research Abstract |
英国のストリートとロンドンにて、ジョン・ブライトと出身選挙区に関連する未刊行史料ならびに刊行史料・資料を調査した。ストリートでは、ジョン・ブライトの妻・娘・息子やブライトと親交のあった政治家に関する書簡を調査した。ロンドンでは、英国図書館にて、ジョン・ブライトと親交のあった政治家の書簡について調査した。 これらの調査と史料分析の結果、ジョン・ブライトとバーミンガム選挙区の間の関係は、ブライトと選挙民・都市エリート・都市の公共団体との関わりという観点から、1850年代後半から第二次選挙法改正を経て閣僚となった1870年代初めまで、1870年代から1880年代半ばまで、そして、1880年代半ばからブライトの死去(1889年)までに区分できることが判明した。また、議会改革、外交や対外政策、そして政治家としての理想や活動という点からブライトと選挙区の関係が考察できることが判明した。 ブライトと選挙区に関する研究成果については、既存の日本や英国におけるブライト研究の整理を行いながら、研究会や学会で研究報告を行った。まず、前年度に「歴史と人間」研究会で報告した「バーミンガムにおけるシビック・ゴスペル再考」にその後の成果を反映して、イギリス・都市農村共同体研究会で研究報告を行った。次に、イギリス史研究会にて「ジョン・ブライトとバーミンガム」という題にて研究報告を行った。そして、2011年度末から2012年度初めにバーミンガムで開催された学術会議The emergence of the West Midlandsでは、バーミンガムの討論団体におけるジョン・ブライト像を分析した研究成果を報告した(報告日は2012年4月1日)。
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