2009 Fiscal Year Annual Research Report
企業の税務活動が財務報告に与える影響に関する実証研究
Project/Area Number |
21730371
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
米谷 健司 Yamaguchi University, 経済学部, 准教授 (90432731)
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Keywords | 財務会計 / 会計学 / 税金 |
Research Abstract |
本研究の目的は、企業の税務活動をめぐる企業経営者の姿勢やその実態を明らかにし、それが財務報告に与える影響を実証的に分析することにある。こうした目的を達成するためには、(1) 税金に関する先行研究の整理、(2) 企業の税務活動の取り組みに関するデータベースの構築、(3) 財務担当者に対するヒアリング調査、(4) 企業の税務活動に対する取り組み度合いをあらわす限界税率の推定、(5) 財務報告プロセスに関する情報の選定とそれに関するデータベースの構築、(6) 証券アナリストに対するヒアリング調査などが必要となる。平成21年度は、(1)及び(2)の作業を主に行った。当初は(3)も行う予定であったが急遽研究機関を異動することになったため、必要な時間を確保することができなかった。(1) の「先行研究の整理」では、会計と税金を取り扱った先行研究を整理するとともに、検証可能な仮説の導出を試みた。その成果を"Does R&D tax refbrm affect myopic R&D control?-The case of 2003 Japanese R&D tax reform-"(with Yoshiyuki Matuura)としてワーキング・ペーパーにまとめた。また、(2) の「データベースの構築」では、研究補助員を雇い、2000年度から2009年度までの有価証券報告書の税効果会計の注記を印刷し、その情報を整理した。さらに、分析に必要となる株価データ・財務データなどを整理した。
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