2011 Fiscal Year Annual Research Report
特別養護老人ホームにおけるユニットケアの職員配置に関する社会学的研究
Project/Area Number |
21730458
|
Research Institution | Tohoku Gakuin University |
Principal Investigator |
菅原 真枝 東北学院大学, 教養学部, 准教授 (50359501)
|
Keywords | 特別養護老人ホーム / ユニットケア / 職員配置 |
Research Abstract |
本研究の員的は、わが国の特別養護老人ホームにおいてスタンダードになりつつあるユニットケアを、それを規定する諸要因に注目しながら社会学的に分析することである。第一に、養護老人ホームSおよび特別養護老木ホームSで実施したタイムスタディと、介護職員及び入居者に対して実施した聴き取り調査のデータを整理し分析した。第二に、昨年度に実施した上記老人ホームにおいて介護業務に従事するインドネシア人介護福祉士候補生に対するタイムスタディと聴き取りの結果について、重点的に検討をおこなった。聴き取りした録音データをテキストに書き起こすとともに、基本属性をはじめ、来日の背景や資格取得の状況、キャリアの連続・非連続、勤務体制および待遇、宗教生活などについて対象者ごとに比較し分析をおこなった。来日のきっかけはそれぞれであるが、主たる目的は収入を得ることであり、現在の仕事や生活環境に満足を示しながらも日本での国家資格の取得や滞在の継続はそれほど重要視されていなかった。結婚や母国にいる両親との関係も、日本での長期滞在が考えられない理由のひとつとなっていた。第三に、本研究の遂行にあたり必要な文献を収集し整理した。インドネシア社会の宗教や民族・社会状況、日本におけるインドネシア人居住者の状況、宮城県における多文化共生社会推進の状況等に関する一次資料や研究論業、文献の整理検討をおこなった。また、ユニットケア・個別ケアの全国的な実施状況や介護労働の実態にかかわる基礎資料ついても、前年度より継続して収集をおこなった。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
平成22年9月17日より産前休暇および育児休暇を取得したのにともない本研究を中断した。平成23年11月8日に現場復帰し研究再開したが、育児との両立をはかりながらであったため研究の遂行に遅れを生じた。また、東日本大震災により被災した老人ホームが多数存在するため、本研究の一部の遂行が難しくなった。
|
Strategy for Future Research Activity |
東日本大震災により被災した老人ホームが存在するため、本研究の一部の遂行が難しくなったが、調査の続行が可能な老人ホームについて、さらなる聴き取り調査を遂行する。外国人介護福祉士候補生への聴き取り調査を実施するにあたり、通訳者に協力をあおぎ、専門的知識を提供してもらう。
|