2010 Fiscal Year Annual Research Report
心理教育・社会福祉サービス領域におけるプログラム評価実践に関する研究
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21730567
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Research Institution | Bunri University of Hospitality |
Principal Investigator |
安田 節之 西武文理大学, サービス経営学部, 専任講師 (00434340)
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Keywords | プログラム評価 / 心理教育プログラム / 社会サービス / 社会福祉サービス / アカウンタビリティ / プロセス評価 / アウトカム評価 |
Research Abstract |
昨年度の都内の地域包括支援センターへの質問紙調査(N=174/346,回収率=50.3%)につづき,平成22年度は都内のデイサービスセンターへの質問紙調査(N=302/1198,回収率25.2%)を実施したところ,両サービス提供主体ともに,利用者へのサービスの質向上のための客観的評価の必要性を認識しているものの,それを実施するための評価技術の知識やスキルが備わっていない現状があること分かった。また,事業所・プログラムレベルでの活動方針やサービス提供プロセスの明確化,効果測定やアウトカム評価を視野に入れたプログラムマネジメントといった評価可能性の向上につながる取組みは数少ないことも分かった。 また,大学の初年次導入教育プログラムの質向上のためのマネジメントを昨年につづき継続的に行った他にも,今年度の新たな取組みとして,住民・地域・大学の協働による生涯学習プログラムの導入とマネジメントに携わった。両プログラムともに,活動方針とそれに基づいた活動計画および必要資源の調整(プログラミング)およびプログラムの実施(デリバリー)に関しては,若干の調整・手続き等の課題点はあるものの,比較的スムーズに行えることが確認された。その一方で,評価の視点を踏まえたプログラムマネジメントについては,プロセスの可視化やアウトカムの設定方法といった技術的な側面に加え,業務や研究の一環として評価を行うマンパワー不足といった人材面の困難があることも明らかになった。 以上より,評価に関する組織キャパシティの強化,技術支援システムの確立,現場の要請に応じたコンサルテーションといった包括的な評価支援が今後ますます重要となる可能性があることが示唆された。これらの点を踏まえ「ワードマッププログラム評価」(2011,新曜社)を刊行し,様々な文脈で実施される対人・コミュニティ援助の評価のあり方と評価方法について検討した。
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Research Products
(8 results)