2009 Fiscal Year Annual Research Report
学校統廃合による新たな学校づくりと地域づくりの発展方策に関する研究
Project/Area Number |
21730612
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Research Institution | Hokkaido University of Education |
Principal Investigator |
川前 あゆみ Hokkaido University of Education, 教育学部, 講師 (50321237)
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Keywords | 教育学 |
Research Abstract |
本研究は、学校統廃合が全国各地で進められていることに着目し、統廃合が進む中で、新たな学校づくりや地域づくりの発展方策を明らかにすることを目的としている。 平成21年度に実施した研究成果としては、学校が地域の中心的な役割を果たし、地域が学校行事に関わりながら学校づくり、地域づくりを展開している事例を取り上げた。本研究で取り上げた事例は、数十年の間に4つの小学校が統廃合を繰り返し、校区が広がったことによるデメリットを、地域づくりの観点からどのように住民のまとまりや住民の自治を構築・維持していくかをとらえた。事例研究では、地域住民が参加しやすいように学校行事の中に特色を持たせ、旧学校区住民のアイデンティティを尊重・維持しながら、地域の子どもたちを地域の中で育てていくプロセスを明らかにした。また、学校と地域が連携することによる教育的効果に着目し、へき地・小規模校における住民参加型の学校運営や、住民が学校に関わることによる学校づくり、地域づくりへとつながる営みを明らかにすることができた。 北海道は、他県に比べてもともと学校区が広域である場合が多いが、近年の学校統廃合によって、学校区がますます広域化していることからも、統廃合による地域住民の学校づくりへの参画や地域づくりの担い手の育成をとらえることは意義あるものと言える。今後は、学校教育と社会教育の連携、生涯学習社会における地域教育計画をさらに探究していくことが重要である。
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Research Products
(1 results)