2011 Fiscal Year Annual Research Report
| Project/Area Number |
21730672
|
|---|
| Research Institution | Yamaguchi University |
|---|
Principal Investigator |
田中 理絵 山口大学, 教育学部, 准教授 (80335778)
|
|---|
| Keywords | 児童虐待 / 家族崩壊 |
|---|
| Research Abstract |
本研究の目的は、家族崩壊後の子どもの社会化パターンを解明し、家族病理再生産要因を実証的・理論的研究にて析出することである。そのため、本年度は研究計画に従って以下の調査研究を行った。
1実証的研究:家族崩壊経験者への面接調査等による生活史的事例の蒐集:
研究1.1 家族崩壊経験者に対する面接調査・参与観察の実施
前年度まで2年間、現在、子ども期にあって家族崩壊を経験している子どもの日常生活に関する参与観察を継続的に実施することで、その生活上の困難や子どもの主観的な感情の起伏についてデータを収集することができた。本年度もその機会を得られたので、家族崩壊後の子どもの日常生活について参与観察を継続し、情報を収集した。また、それらの知見を踏まえて、過去に家族崩壊を経験した者を対象として口述史の蒐集も行った。
研究1.2家族崩壊後の子どもの社会的自立に対する支援に関する調査
家族(親)という後ろ盾をなくした子どもたちは、(1)子ども期における物理的・心理的ケアだけではなく、(2)社会へ出て自立した後のケアも必要とするが、現在、このケア体制の不備によって、子どもたちの自立が困難な状態にある。本研究では、当事者である子ども側の視点から彼らが抱える困難やニーズを明らかにした。
皿理論的研究1
研究2.1「家族崩壊後の子ども」という社会的カテゴリー:再生産論の視点から
「家族崩壊を経験した子ども」という社会的カテゴリーは、憐偶や差別といった負のレッテルを付与される性質をもつ。平成23年度は、児童虐待に関する社会的意味や社会側からの反応について明らかにした。
|
Research Products
(3 results)
