2010 Fiscal Year Annual Research Report
「雁(かり)パパ」から見る韓国の教育政策の現状と今後のあり方
Project/Area Number |
21730682
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Research Institution | Okinawa International University |
Principal Investigator |
イ ヒョンジョン 沖縄国際大学, 産業情報学部, 准教授 (50511169)
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Keywords | 社会教育学 / 言語政策 / 言語学 / 韓国事情 / 英語早期教育 |
Research Abstract |
本研究は、韓国の社会的・教育的問題の一つである「雁(かり)パパ」に関する縦断的研究を通して、韓国の教育政策をめぐる現状と問題をより明確に究明し、新たな教育政策の模索における提言を試みるものとして出発している。 平成22年度においては、前年度(平成21年度)に続き関連文献の収集作業を行うとともに、質的調査のデータ収集に力を入れた。これまではインタビューのインフォーマントとして主に子どもを早期留学させた親たちに焦点を当ててきたが、今年度においては早期留学を経験した本人たちを対象としたインタビューも加えた。データ量としてはまだ少ないものの、今後更なるデータ収集と分析によっては、親と子どもの両者間での早期留学および韓国の教育現実に対する意識の類似あるいは相違が窺えると期待している。質的調査の結果は、キーワードになる特徴を導き出すまでの分析には至らなかったため、研究成果の発表ができなかったこともあり、今後より詳細な分析を通して、成果発表の場まで持っていく必要があると思われる。また平成23年度においては、教育現場で英語教育に携わっている教師たちへの追加調査のデータを収集することで、親と子ども、そして教育現場の3者間の観点から比較・考察を試みる予定でもある。分析の面では、これまで質的調査データは主に「KJ法」を用いる形で項目分類を図ったが、今後は改訂版「グラウンデッドセオリーアプローチ」を加えていくことで、より客観性のある質的調査分析を図っていく予定である。
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