2011 Fiscal Year Annual Research Report
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21740067
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Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
謝 賓 信州大学, ファイバーナノテク国際若手研究者育成拠点, 助教 (50510038)
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Keywords | 確率偏微分方程式 / ヤング図モデル / 非平衡揺動極限 / 爆発問題 |
Research Abstract |
1.共同研究で2次元ヤング図形の時間発展モデルの非平衡揺動極限についての研究を行った。2次元ヤング図形の時間発展モデルは舟木氏と佐々田氏が2010年に共同研究で界面モデルの一つとして導入され、それに関わる流体力学極限、つまり適当な時空のスケール極限を経て非線形偏微分方程式が導かれた。その結論に基づいて、共同研究で、この時間発展モデルについての非平衡形の揺動問題、つまり、その非線形偏微分方程式の解の周辺の揺動の問題を考察した。その極限は時空ホワイトノイズが加わった確率偏微分方程式で表すことを示した。さらに、得られた確率偏微分方程式の解の存在、一意性および不変測度についても調べた。得られた結果はStochastic Partial Differential Equations and Related Topics(南開大学、中国)とそれに関連する研究集会・確率セミナー等において発表した。今は投稿中である。ヤング図形上のマルコフ過程に関する大偏差原理も考えた。この問題を調べるため、跳水池を持つ非対称排他過程に関する大偏差原理を調べた。目的まではできないので、研究課題として今後も続いて考えたいと思っている。 2.安定ノイズが加わる偏微分方程式に関わる解の存在できる適当な関数空間において解の存在と一意性および解に関わる諸性質を調べた。この研究を行うために、安定ノイズを含む確率畳み込みという過程に関わる性質を考察し、特に、最大値の評価を詳しく調べてきた。 3.ノイズは偏微分方程式の爆発時刻に対してどのように影響が与えられるかという問題も考えた。特に、ある確率偏微分方程式に適当なノイズを加えると、ある程度で、爆発時間が遅くになることを示した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
昨年度の計画の中心としては2次元ヤング図形の時間発展モデルの非平衡揺動極限である。これについて予想された結果が証明できました。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度は2次元ヤング図形の時間発展モデルの非平衡揺動極限の研究で得られた結果に基づいて、引き続きヤング図形上のマルコフ連鎖関する大偏差原理に取り扱うことにしたい。研究の方法により、非対称排他過程に関するこのような問題についての論文などを調べなければならない。これは難しい問題である。これがうまく研究ができれば、我々の場合の大偏差原理を考察したい。
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Research Products
(7 results)