2009 Fiscal Year Annual Research Report
パンルヴェ系の特殊解の構成と無限次元可積分系の探索
Project/Area Number |
21740126
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Research Institution | Aoyama Gakuin University |
Principal Investigator |
増田 哲 Aoyama Gakuin University, 理工学部, 准教授 (00335457)
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Keywords | アフィンワイル群対称性 / 高次元可積分系 / タウ函数 / q-超幾何函数 / q-パンルヴェ系 |
Research Abstract |
離散パンルヴェ方程式とは,ある種の「可積分な」2階非線形常差分方程式の総称であるが,最近の研究によりパンルヴェ微分方程式を含むより基本的な力学系であることが認識され,さまざまな観点から近年活発に研究されている.とりわけ,特殊解およびそのタウ函数の構成については,最近の研究により急速に進展しつつある.こうした状況を踏まえ,今年度は,離散パンルヴェ系の特殊解,とりわけそのタウ函数を完全に決定する課題に集中的に取り組んだ.結果の概要は以下の通りである. E_8^<(1)>型q-パンルヴェ系の超幾何型特殊函数解のタウ函数を完全に決定した.カゾラチ行列式表示において,その要素はRahmanのq-超幾何積分で与えられる.また,q-超幾何積分のBailey変換やいわゆる「56個の解」についても,元のパンルヴェ系のワイル群対称性から説明される.この結果は,学術論文として投稿中である. この他,E_7^<(1)>型q-パンルヴェ系のある種の代数解およびD_5^<(1)>型q-パンルヴェ系の超幾何型特殊函数解のタウ函数の構成などに取り組み,論文発表には至っていないものの,興味深い結果を得つつある.
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Research Products
(4 results)