2010 Fiscal Year Annual Research Report
全天X線モニターと可視・赤外偏光観測によるマグネターの放射機構の解明
Project/Area Number |
21740140
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
森井 幹雄 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, グローバルCOE研究員 (90392810)
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Keywords | X線天文学 / 可視・赤外天文学 / 全天X線モニター / パルサー / 中性子星 / マグネター |
Research Abstract |
本研究では、宇宙最強の超強磁場を持つ中性子星「マグネター」の放射機構の解明を目指す。そのために、可視赤外望遠鏡「すばる望遠鏡」、「あかり」、全天X線監視装置「MAXI」を用いる。マグネターは突発的な変動をするため、X線の波長域でのモニター観測を行なうMAXIは世界中の研究者が注目している。MAXIは2009年8月から観測を開始し、約1年半以上経った現在も順調に観測を続けている。 私は、MAXIの位置分解能を向上させるためのアライメント較正を杉森氏と共に行ない、較正前は約1度あった位置の系統誤差を0.2度以下に抑えることに成功した。 これにより、MAXIが発見した新天体の対応天体を他の衛星で観測することが可能になり、MAXIの名を冠する新天体の発見に結びついた(現在までに4天体見つかった)。 また、突発天体の位置決めの速報を行ない、多くの速報を世界に発信した。 一方、2010年9月に発生したかにパルサーのガンマ線フレアと同時期のMAXIの観測データを解析し、パルス成分に変動がないことを示した(Morii et al. PASJ投稿中)常時全天を監視するMAXIの特長を生かした研究である。 マグネターの可視赤外観測に向けた研究も、位相分割測光の試験と、偏光素子の性能評価を行なった。
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