2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21740148
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Research Institution | Gunma Astronomical Observatory |
Principal Investigator |
本田 敏志 Gunma Astronomical Observatory, 観測普及研究係, 主任(観測普及研究員) (20425408)
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Keywords | 光学赤外線天文学 / 元素合成 / 化学進化 |
Research Abstract |
本研究の目的は、未だに不明である金やウランと言った重い元素を合成するrプロセスの起源に迫ることと、同時にrプロセスの銀河初期における振る舞いを明らかにすることによって、銀河系の化学進化史についての詳細な情報を得ることである。今年度は、銀河系初期の元素合成を反映していると考えられる金属欠乏星の観測と解析を進めた。すばる高分散分光器(HDS)を使った特に金属量の少ない星の観測に加え、ぐんま天文台150cm望遠鏡と高分散分光器(GAOES)で観測によって多数の金属欠乏星のスペクトルを得てその組成解析を行い、多数の金属欠乏星でトリウムを検出することに成功した。これまでの組成解析の結果、金属量が太陽の100分の1以下の星では高い値を示すものが存在するが、数10分の1以下で100分の1以上のものでは高いものが見られない。この結果は、銀河初期におけるrプロセス元素合成では、トリウムを多く合成する場合があるが、その後銀河の化学進化が進んだことによって銀河内の星間ガスの混合が進み、星の年齢によっての減少だけを示すものと考えられる。このことから、rプロセス元素合成と化学進化について重要な情報を得ることができると期待される。
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Research Products
(3 results)