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2009 Fiscal Year Annual Research Report

量子重力理論の一般的問題と非摂動論的かつ背景独立な定式化の研究

Research Project

Project/Area Number 21740157
Research InstitutionIbaraki University

Principal Investigator

永尾 敬一  Ibaraki University, 教育学部, 准教授 (10391731)

Keywords素粒子諭
Research Abstract

我々の時空がなぜ4次元で,宇宙はどのように始まったのか,といった根源的な問に答えるためには,重力を含んだ4つの力全てを統一した理論を構成する必要がある.その最有力候補とされているのが超弦理論であるが,背景依存で摂動論的にしか定式化されていないという問題点を抱えている.本研究においては,他の量子重力理論との対比も通じて,無矛盾な量子重力理論の非摂動論的かつ背景独立な定式化を目指すことを目的として研究を行った.特に,全ての量子重力理論に共通する一般的問題として,量子重力理論を構築しようとするとclosed time curveが現れてしまうという問題(CTC問題)が知られている.無矛盾な量子重力理論を構築するためには,CTC問題を回避することが必要不可欠である.この一つの方法が複素作用理諭によるアプローチである.複素作用理論とは,通常の実数の作用を複素数にまで拡張した理論である.複素作用理論においては,結合定数だけでなく座標も複素数になり得るため,実数作用の通常の理論と比べて,様々なエキゾチックな事態に直面し得る.以上のような状況において,複素作用理論における経路積分の被積分関数が,qやpなどの積分パラメーターについて解析的であるような理論に制限して考えるようにすれば,理論の記述の見通しがよくなることがわかった.特に,変形されたブラ・ケット形式を導入すればこの解析性が保持できるという知見を得た.この解析性によって,積分経路は自由に変形できるようになる.また,複素座標においてもデルタ関数をある制限の下で定義できることを明らかにした.これらの成果は複素作用理論の特徴的な性質やダイナミクスを明らかにする上での基礎となるものである.

  • Research Products

    (1 results)

All Other

All Remarks (1 results)

  • [Remarks]

    • URL

      http://info.ibaraki.ac.jp/scripts/websearch/index.htm

URL: 

Published: 2011-06-16   Modified: 2016-04-21  

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