2009 Fiscal Year Annual Research Report
一軸配向ポーラス高分子超薄膜の空孔内壁面での自在官能基変換
Project/Area Number |
21750114
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
鈴木 幸光 The University of Tokyo, 大学院・工学系研究科, 特任助教 (00401513)
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Keywords | (1)ナノ材料 / (2)高分子合成 / (3)高分子構造・物性 |
Research Abstract |
本研究の全体構想は、一軸配向型ナノポーラス高分子薄膜の作成とその空孔内部への規則的な官能基配列と機能性分子修飾を行い、デバイスや様々な分子の分離膜へと展開することである。本申請課題は、デバイスや分離材料への展開を目的として、空孔内壁面に規則的に配列している高い反応性を有する官能基をポーラス材料を作製と、発生した官能基を利用した空孔内壁面の変換反応による機能性高分子薄膜への展開を目指す。その課題達成のための空孔内壁面に規則的に配列したスルホン酸やチオール残基を有するポーラス高分子薄膜を作製し、イオン結合や共有結合による空孔内壁面の極性変換や機能性分子の集積化されたポーラス高分子薄膜の作製を目的としている。本年度は、PEOスルホン酸エステル型の液晶性ブロック共重合体からの薄膜中での一軸配向化された状態での熱解裂空孔化において、イオン性分子であるスルホン酸を発生する過程で、PEOの熱による解重合による機構が示唆された。現在この分解機構と分解の詳細な挙動は検討中である。発生したスルホン酸に対して種々のイオン性の異なる色素をの吸着実験を行った。その結果、スルホン酸と塩基対を形成するカチオン性の色素のみが選択的に吸着した。スルホン酸の発生数は、膜厚と面積から算出した理論値の50%であることが明らかになった。
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