2010 Fiscal Year Annual Research Report
画像解析を利用した非接触型インテリジェントタイヤシステムの開発
Project/Area Number |
21760066
|
Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
松崎 亮介 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 助教 (20452013)
|
Keywords | 構造ヘルスモニタリング / 自動車 / デジタル画像相関法 / ひずみ計測 / インテリジェントタイヤ / 無線 |
Research Abstract |
最適制動制御を実現するために,タイヤのスリップ率とタイヤ-路面間の摩擦係数を測定するインテリジェントタイヤの開発が期待されている.タイヤに負荷される垂直荷重と摩擦力は,タイヤ内面のひずみより推定できると経験的に考えられている.また,スリップ率は転がり半径から測定される.しかし,ひずみゲージのような接着型センサは高い剛性を持つため,タイヤゴムからセンサが剥離するという問題がある.さらに,タイヤのひずみから荷重を求めるための詳細なプロセスについては,過去の研究では十分な検討が為されているとは言えない,本研究では,タイヤのひずみからタイヤの垂直荷重と摩擦力を推定する理論の提案,およびタイヤのひずみと転がり半径計測が可能な計測法の開発を目的とする.まず,垂直荷重と摩擦力がタイヤのひずみから推定できることを論理的に示し,荷重推定理論を提案した。ここでは,タイヤの構造と荷重負荷時の変形について説明し,ひずみ-荷重関係を明らかにすることで理論を構築した.次に,荷重推定モデルの妥当性を有限要素解析によって解析的に証明した.有限要素法を用いて荷重負荷タイヤの変形を計算し,タイヤ内面のひずみから提案モデルを用いて垂直荷重と摩擦力が推定できることを示した.さらに,ひずみと転がり半径を非接触で計測するために,デジタル画像相関法を用いた画像計測手法を提案した.提案した手法では,タイヤの面内ひずみと面外変位(転がり半径)を,ホイールリム部に取り付けたカメラでタイヤ内側を撮影することで計測している.この手法は,対称表面の凹凸形状を利用することで,レーザ光などの特殊な外部装置を用いることなく,1台のカメラの1度の撮影のみで3次現変形を計測することができる.提案手法をAlはりの三点曲げに適用し,面内ひずみと面外変位の同時計測が可能であることを実証した.
|
Research Products
(1 results)