2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21760108
|
Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
金 俊完 Tokyo Institute of Technology, 精密工学研究所, 助教 (40401517)
|
Keywords | 電界共役流体(ECF) / 機能性流体 / マイクロポンプ / 管路形ポンプ / マイクロマシン / MEMS |
Research Abstract |
MEMS技術を用いて内径がマイクロメータオーダーの管路形マイクロポンプを実現することを目的として,電界共役流体(ECF)とマイクロマシン(MEMS)技術を融合する方法で管路形マイクロポンプを開発している.本年度ではMEMS加工と高吐出圧力を両立するために,針-リング状に近い形状で,高アスペクト比をもつ三角柱-スリット形電極対を提案した.三角柱-スリット形電極対は平面形状をその平面に垂直な方向に伸ばした構造であるため,MEMS加工が可能である.また,針-リング状電極対のように急峻な電界勾配を有するため,高出力が期待できる.提案した管路形ECFマイクロポンプの主要寸法を決めるため,ワイヤ放電加工で製作された三角柱-スリット形電極を有するプロトタイプを用いて寸法パラメータの最適化実験を行った結果,スリット幅と電極間隔が200μmのとき,吐出圧力,流量ともに最大になった.また,先端角度の検討では,19°で最大出力となったが,37°でも同程度であった.最適化実験の結果から,MEMS技術を用いた管路形ECFマイクロポンプの寸法パラメータをスリット幅200μm,電極間隔200μm,三角柱の先端角度30°とした.このマイクロポンプは,1)高アスペクト比,2)三角柱先端の鋭さ,3)絶対高さを必要とするため,本研究では,厚膜レジストと電解メッキ技術を融合させたMEMSプロセスを提案した.MEMS技術で製作した三角柱-スリット形電極対を8対直列に配置した新たな管路形ECFマイクロポンプを製作し,その特性実験を行った.使用したECFはFF-101,印加電圧は2kVで吐出圧力19kPa(1対あたり2.4kPa)を得た.
|
Research Products
(6 results)