2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21760108
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
金 俊完 東京工業大学, 精密工学研究所, 助教 (40401517)
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Keywords | 電界共役流体(ECF) / 機能性流体 / マイクロポンプ / MEMS / 液体マイクロレンズ / 液体マイクロレートジャイロ |
Research Abstract |
MEMS技術を用いてマイクロメータオーダーの管路形マイクロポンプを実現することを目的として,電界共役流体(ECF)とマイクロマシン(MEMS)技術を融合する方法で管路形マイクロポンプを開発している.本年度では,高性能なECFマイクロポンプを実現するために,三角柱-スリット形ECF電極対を直列・並列化にして,これからなるECFマイクロポンプの出力特性を評価した.印加電圧は4kVでは,直列10対のみの電極対からなるECFマイクロポンプの圧力は79kPa,直列10対×並列3対の場合は73kPa,直列10対×並列5対の場合は70kPaであった.この実験結果から,電極対を並列に増やすことで,ECFマイクロポンプの吐出圧力は少々下がったものの大きな変化はないことが分かった.しかし,吐出流量では,電極対の並列化にともない大きく影響された.2kV印加時,直列10対のみECF電極対からなるマイクロポンプの流量は34mm^3/sであり,直列10対×並列3対の場合の流量はその2.2倍74mm^3/s,直列10対×並列5対場合の流量はその3.2倍110mm^3/sであった.この結果から,ECFマイクローポンプの吐出流量は並列されたECF電極の数とともに増加すると分かった.最初の応用として,このECFマイクロポンプを用いて,ポンピング機構を内蔵するとともに,レンズユニット(ポンプ含む)の内径が5mm以下の可変焦点形マイクロレンズを提案・試作し,その有効性を示した.また,耐衝撃性を有し,小形で低価格な液体マイクロジャイロの駆動源として応用し,部分的にMEMS化したECFマイクロレートジャイロの特性実験を明らかにした.
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Research Products
(12 results)