2010 Fiscal Year Annual Research Report
QCDモデルに基づくマルチチャンバ装置および生産ラインの運用・設計方法
Project/Area Number |
21760303
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
有馬 澄佳 筑波大学, 大学院・システム情報工学研究科, 講師 (60400644)
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Keywords | システム工学 / 数理工学 |
Research Abstract |
本研究では、今後の半導体製造をはじめとするナノスケール加工を行う製造装置および生産ラインの管理において、良品のスループット(以下、生産性と呼ぶ)を最大化する工場内物流の管理方法および装置や生産ラインの設計方法を研究することを目的とした。 H23年度は、I:マルチチャンバ装置の運用・構成方法、および、II:生産ライン上の時間制約を考慮したスケジューリング方式の研究を計画した。 研究を実施した成果を以下に示す。 Iについては、ブロッキングを考慮した待ち行列とTOCを用いたマルチチャンバ装置内部の物流の適正化方法を開発した。そして、実際の工場データを用いたシミュレーションにより従来法と比較し、より効率的な管理方法であることが確かめられた。 IIについては、多品種・バッチ工程・マルチタスク装置を含む生産ラインにおいて、Q-time制約の上限と下限を遵守しつつ、他の生産目標(納期の遵守,スループットの向上,段取りの低減など)を達成する管理方法を考案した。確率的シミュレーション実験にて従来法と性能比較した結果、Q-time制約の遵守が困難な状況になっても制約を遵守し、かつ他の生産性を維持できる効果が確認された。また、複数のQ-time制約の同時管理方法やQ-time制約の発生要因を低減する方法も合わせて考案した。さらに、Q-time制約割れの主要な原因のである装置の予防保全時期を分散化するための装置への負荷配分方法を考案した.これにより、製品ロットの無駄な待ちやQ-time制約割れを抜本的に防ぐ.性能評価結果から、並列装置を順々に均等に使用する単純並列ルールに比べて、リワーク費用、待ちロット数やロットの待ち時間を大幅に低減できることが確認された.これにより、納期遵守にも効果がある.これらの成果を元に特許や論文の作成を進めている。
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Research Products
(1 results)