2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21760363
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Research Institution | Hachinohe Institute of Technology |
Principal Investigator |
金子 賢治 Hachinohe Institute of Technology, 大学院・工学研究科, 准教授 (30333834)
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Keywords | 応用力学 / 粒状体力学 / マルチスケール / 水-粒子連成 |
Research Abstract |
本研究は,非線形均質化理論に基づく水-粒子連成系のマルチスケール解析手法の開発を目的としている.本研究期間内に飽和状態から不飽和状態まで,幅広い飽和度に対応することのできる手法を確立することを目指している.また,開発した手法を用いて飽和度と全体構造の力学挙動の関係について微視的・巨視的両面から考察を行う.さらに,開発する手法は将来的に地盤の凍上現象のような相変化が関連するような複雑な問題の解析に展開できる一般性を目指している. 平成21年度には,主に飽和状態における問題の定式化とプログラム開発を行った.また,平行してプログラム検証のための実験も実施した.まず,粒子と水から構成された問題の準静的なつり合い式を出発点として,飽和状態における粒子と水の連成マルチスケール境界値問題を変分法により定式化し,支配方程式を導出した.次に,支配方程式を離散化し,まず,微視スケール問題の解析コードを作成・確立した.さらに,微視スケール問題の解析コードを全体構造の巨視スケール解析に組み込み,マルチスケール解析手法を確立した.予定していた解析プログラムの性能評価には至っていないが,今後これらを実施すると共に不飽和状態に拡張したい,これによって平成22年度以降,本研究の目的である飽和度と全体構造の力学挙動の関係について微視的・巨視的両面から考察を実施可能となる.
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