金属/セラミックス接合界面の測定応力によるせん断強度の定量的評価

2009 Fiscal Year Annual Research Report

• Project/Area Number: 21760552
• Research Institution: Yokohama National University
• Principal Investigator: 長谷川 誠 Yokohama National University, 工学研究院, 特別研究教員 (50376513)
• Keywords: 接合体 / 界面強度 / 応力測定

Research Abstract

多結晶Al_2O_3のせん断応力下での応力状態を実験的に決定する手法を確立した。また、Ni(Pt)Al/Al_2O_3およびCu/Al_2O_3接合体を作製、さらに、作製した接合体を対象に界面剥離進展条件を力学試験と解析により検討した。
1. せん断応力成分算出手法の確立:結晶方位が既知のAl_2O_3単結晶試料に無負荷状態からせん断負荷を加え、せん断負荷が加わる領域を蛍光分光法で応力を測定し、結晶座標系の応力成分から試料座標系を基準としたせん断応力成分に変換し、実験的に算出できることを確認した。
2. せん応力手法のAl_2O_3への適用:多結晶Al_2O_3に力学的負荷を加え、せん断負荷が加わる領域の結晶方位が未知の領域について、EBSD法による結晶方位測定手法と(1)のせん断応力成分算出手法を適用し、多結晶Al_2O_3に対して、それぞれの結晶粒におけるせん断応力成分を算出できることを確認した。
3. 試験片作製、せん断応力下での剥離進展条件の決定:Ni(Pt)Al/単結晶Al_2O_3およびNi(Pt)Al/多結晶Al_2O_3接合体をホットプレスにより作製した。作製した予き裂を導入したNi(Pt)AlおよびCu/単結晶Al_2O_3試験片に無負荷状態から力学的負荷を加え、剥離進展挙動を観察した。