2009 Fiscal Year Annual Research Report
宇宙機編隊飛行への数学構造を保存する高精度軌道計算法の適用研究
Project/Area Number |
21760658
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Research Institution | Japan Aerospace Exploration Agency |
Principal Investigator |
津田 雄一 独立行政法人宇宙航空研究開発機構, 宇宙科学研究所, 助教 (50370101)
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Keywords | 軌道力学 / 編隊飛行 / 斜交群 / 最適化 / 状態遷移行列 |
Research Abstract |
申請者が2008年~2009年にコロラド大学Department of Aerospace Engineering SciencesのD.Scheeres教授との共同研究にて開発した対象とする系の数学構造の保存を保証する新しい高精度軌道計算法(Numerical-Symplectic State Transition Method,以降Numerical-SSTMと略記)につき,宇宙機編隊飛行への適用研究を開始した. 年度前半において,Numerical-SSTMを編隊飛行問題に対応させる理論構築を行った.研究の方向性は次の2方向へ絞った:(1)斜交群構造(Symplecticity)を維持した状態遷移行列の近似法の編隊飛行への適用.(2)近似された状態遷移行列の数学構造を利用した編隊飛行の相対軌道設計法. 年度後半において,上述の研究方針に基づいて,実ミッションを想定した計算プログラムコードの開発を行った.現実に即した相対軌道設計法の検討を行うために.JAXA宇宙科学研究所で計画されているSCOPE(磁気圏フォーメーションフライトミッション)を例題として採用し,当該研究者と検討を行いつつ,研究を進めた. また,米国で開催された学会の場およびコロラド大学において,コロラド大学Aerospace Engineering Sciences学科の教授らと当該研究について議論を行い,Numerical-SSTMおよび当研究を含む軌道ダイナミクスに関する知見を深めた. 本年度は2年計画の研究の第一年度であるが,申請者の前年度までの研究成果に接続する形で,学術論文および学会発表を行った.
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Research Products
(6 results)