2010 Fiscal Year Annual Research Report
周辺MHD安定性解析による大振幅エッジローカライズモード抑制機構の解明
Project/Area Number |
21760698
|
Research Institution | Japan Atomic Energy Agency |
Principal Investigator |
相羽 信行 独立行政法人日本原子力研究開発機構, 核融合研究開発部門, 研究職 (20414584)
|
Keywords | MHD安定性 / エッジローカライズモード / プラズマ回転 / Hモード / トカマク |
Research Abstract |
本年度は,研究計画で実施する予定であった安定性解析コードMINERVAの拡張を行い,MHD安定性に対するプラズマのトロイダル回転のみならずポロイダル回転の影響を摂動的に取り扱う事を可能にした.この拡張した数値コードを用いてELMの原因となる周辺MHDモードに対するプラズマのトロイダル回転のみならずポロイダル回転の影響を数値的に評価し,ポロイダル回転を考慮することで,トロイダル回転の向きによって周辺MHDモードの安定性に対するトロイダル回転の影響が変化することを明らかにした.この結果は,JT-60Uにおける小振幅ELM(grassy ELM)の重要な特徴である"トロイダル回転の向きに対する依存性(回転の向きを電流と同じ向きから逆向きに変化させることでELMの振幅が小さくなる)"を定性的に説明しうるものであり,"Mechanisms of the plasma rotation effect on thetype-I ELM in tokamaks"というタイトルで第23回IAEA核融合エネルギー会議,"Effects of plasma parallel/poloidal rotation on edge MHD stability in tokamaks"というタイトルで第19回ITPA会合(周辺物理・ペデスタル)においてそれぞれ発表を行った.また,第27回プラズマ・核融合学会においても"トカマク周辺MHD安定性に対する磁力線方向・ポロイダル方向の回転の影響"というタイトルで発表を行い,同学会の若手優秀発表賞を受賞した.さらに,この成果をNuclear Fusion誌に投稿した.
|