2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21770226
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
鈴木 孝幸 Tohoku University, 加齢医学研究所, 助教 (40451629)
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Keywords | 指の個性 / 骨 / BMP / PFR / 指間部 / ニワトリ / 分子生物学 / 発生生物学 |
Research Abstract |
ふと日常何気なく使っている手を見てみると、とてもおもしろい形をしていることに気付く。ヒトは手足に5本の指をもっており、それぞれの指は前後軸上に沿って異なる形態をしている。親指は他の指と比べて指骨の数が少なく短い。また小指は中央の3本の指に比べて小さい。それではこのようなそれぞれの指のかたち作りの違いはどのような分子メカニズムによって決まっているのであろうか? これまでの研究で、指が発生する時には指原器の先端の細胞群が重要であり、この領域に指間部からのBMP(骨形成成長因子)のシグナルが入る事が分かった。そしてこれらの細胞群をPFRと名付けた。PFRの細胞群は驚くべき事に後側からのシグナルにしか反応しないと言うunidirectional sensitivity(シグナルに反応する時に方向性がある事)を持っているという予備的知見を得ていたため、今年度にはそのメカニズムについて解析した。PCAS-Luciferaseを肢芽に入れた後にルシフェリンを吸着させたビーズを指間部に移植する事で、指間部における分泌因子の流れをLuciferaseの発光で検出出来る実験系を構築した。その結果指間部において後側から前側にかけて液性因子の流れがあることが判明した。この結果は、正常な状態において指のかたちがダイナミックな形成過程を通じて形成される新しいメカニズムを発見したことを意味している。 また指形成に重要な細胞群の作用機序が判明した事で、今後の指の再生研究への応用も期待される。
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Research Products
(6 results)