2010 Fiscal Year Annual Research Report
ショウジョウバエを用いた新奇プロテアソーム機能調節因子の探索
Project/Area Number |
21790064
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
濱崎 純 東京大学, 大学院・薬学系研究科, 助教 (80533588)
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Keywords | 分子生物学 / プロテアソーム / ショウジョウバエ |
Research Abstract |
プロテアソームは真核細胞内に必須の蛋白質分解酵素であり、近年高等動物ではプロテアソームが多様性を獲得し、高等動物特有の生命現象に重要な働きをしていることが明らかになり始めているが、これまで研究が進んでいた酵母におけるプロテアソーム制御システムは必ずしも高等動物に当てはまらず、高等動物におけるプロテアソームの動作原理は未解明の部分が多かった。そこで、申請者はショウジョウバエを用いた遺伝学的手法により新奇プロテアソーム制御因子を探索することにより、高等動物特有の質的・量的制御機構を明らかにすることを目的とした。さらに、得られた知見をもとに、ヒトの疾患におけるプロテアソーム機能異常について新たな視点からの理解およびプロテアソームを標的とした創薬に関する分子基盤を提供することを将来的な目標とした。 前年度に引き続き、いくつかのプロテアソーム関連因子についてUAS-GAL4システムを用いたRNAi系統の表現型を観察し、プロテアソーム構成サブユニットが示す表現型よりもマイルドな表現型を示す系統を用いてRNAi系統ライブラリーとの交配により表現型の回復、増悪化を指標にしたスクリーニングを行なった。 特に、いくつかの系統については特徴的な表現型を持つものを樹立しており、遺伝子領域欠損系統との交配により原因遺伝子の探索も行ない、候補遺伝子の同定を現在も進行中である。 また、degron-GFPを用いた個体でのプロテアソーム活性の観察について、これまで複数のRNAi系統、GAL4ドライバーとの多重交配により観察に適した条件を検討中であり、リアルタイムPCRにより発現が最も強い強制発現系統の選定を行なった。今後はこの系統を用いて観察の条件をより詳細に検討していくことを計画している。
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Research Products
(3 results)