2010 Fiscal Year Annual Research Report
神経幹細胞から特異的ニューロン・グリア細胞を産み出す分子メカニズムの解析と応用
Project/Area Number |
21790183
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
竹林 浩秀 熊本大学, 生命科学研究部, 准教授 (60353439)
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Keywords | オリゴデンドロサイト / 運動ニューロン / 転写因子 / 結合因子 / プロテオミクス / 酵母2ハイブリッドスクリーニング / エレクトロポレーション / ノックアウトマウス |
Research Abstract |
本研究は、神経幹細胞から特異的ニューロン・グリア細胞を産み出す分子メカニズムを明らかにするために、運動ニューロン、および、オリゴデンドロサイトの分化に必須の転写因子であるOlig1, Olig2転写因子に結合する因子を同定し、それぞれの転写コンプレックスの神経幹細胞から特定のニューロン・グリア細胞への分化制御における役割を明らかにすることを目的としている。 本年度は、酵母2ハイブリッド スクリーニング、および、プロテオミクス解析にで同定したOlig転写因子の結合因子候補の発現解析を継続して行った。また、Cos細胞への遺伝子導入後に免疫沈降実験を行い、Olig転写因子と結合候補因子が実際に結合することを確認した。同定した結合因子のうち、Olig Binding Protein1 (OBP1), Olig Binding Protein2 (OBP2)と名前の付けた2つの因子に着目し、ニワトリ胚を用いたエレクトロポレーションによる遺伝子導入法を用いて、運動ニューロンおよびオリゴデンドロサイト分化における機能についての解析を進めている。またOBP1については、マウスを用いて機能喪失実験を行うために、ノックアウトマウス作製を開始し、その作製に成功した。さらに、Olig2がリン酸化を受ける転写因子である事を見いだし、そのリン酸化部位の同定を行った。現在は、リン酸化酵素の同定、Olig2リン酸化の細胞分化における意義についての解析を進めている。
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Research Products
(4 results)