2009 Fiscal Year Annual Research Report
悪性黒色腫幹細胞の機能制御を可能とするペプチド分子の構築
Project/Area Number |
21790238
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
菅波 晃子 千葉大学, 大学院・医学研究院, 特任研究員 (10527922)
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Keywords | 悪性黒色腫 / 癌幹細胞 / IL-10 / ペプチド分子標的薬 / コンピュータ・シミュレーション / 細胞内局在 |
Research Abstract |
申請者は,悪性黒色腫の治療に有効な分子標的医薬品の研究開発に取り組んでいる. これまでに,IL-10活性阻害能を有するImmunoadhesin(膜タンパク質細胞外領域と抗体不変領域の融合タンパク質)の物性評価ならびに生理活性評価に従事してきた.本研究においては,申請者らが独自に開発したペプチド創薬のためのコンピュータ・シミュレーションである「in silico分子進化法」等を活用した,悪性黒色腫の治療に有効なペプチド分子標的医薬の創出を目的とする.ところが,平成21年10月,分子標的薬の細胞内における局在を検討する過程において,ブフォリンペプチドを融合させることにより期待された細胞膜・膜貫通能に関する機能が,文献情報(PNAS 2000;97:8245-50)に相反し,十分に付加されていないことを示唆する細胞実験の結果を得た.そのため,悪性黒色腫の治療に有効なペプチド分子標的薬が有する細胞生物学的特性である増殖および転移に関する実験を延期し,十分な機能を有するような設計変更とその確認実験を行う必要が生じた.そこで,ブフォリンペプチドを融合したペプチド分子標的薬の分子設計・化学合成・精製ならびに,悪性黒色腫幹細胞膜・核膜貫通能に関する評価を行うために,ブフォリンペプチドの改良と他のペプチド(マゲイニン)を融合させた新規ペプチド分子標的薬を設計し,ペプチド分子標的薬の化学合成・精製を行った.そして,共焦点レーザ蛍光顕微鏡によるペプチド分子標的薬の細胞内局在の確認,及び細胞膜・核膜貫通能の評価を行い,設計通りの細胞膜・核膜貫通能を有することを確認した.
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