2009 Fiscal Year Annual Research Report
幹細胞の分化能を改善する因子の同定 -単為発生細胞の性質改善技術の応用-
Project/Area Number |
21790300
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Research Institution | Research Institute, International Medical Center of Japan |
Principal Investigator |
引地 貴亮 Research Institute, International Medical Center of Japan, 細胞組織再生医学研究部, 流動研究員 (80392083)
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Keywords | 単為発生 / 核移植 / 幹細胞 |
Research Abstract |
正常受精胚由来のES細胞にsiRNAを導入し、ノックダウンによる細胞の分化能の変化を、神経系幹細胞への分化誘導により検定した。6種類のsiRNAをそれぞれ導入した細胞で、50%異常の発現抑制効果が確認された。これらの細胞を正常なES細胞と同様の培養条件化では、細胞の増殖速度に変化は無く、また形態の異常も認められなかった。 一方、単為発生ES細胞(pES細胞)を用い、Qi-Long Yingらの手法(nature biotechnology Vol21 183-186)を用いてneuroectodermal precursor細胞の樹立を試みた。この手法ではES細胞から神経幹細胞様の細胞が樹立されるが、pES細胞では、分化誘導により細胞の形態が変化した後徐々に増殖能を失い、これまでのところ目的細胞は得られていない。これまでの研究により、単為発生細胞が神経系への細胞へと分化し難いことを示してきたが、neuroectodermal precursor細胞の誘導が失敗することとの関係については不明である。それに対して核移植草為発生ES細胞(NT-pES細胞)ではpES細胞に比べて分化誘導後の増殖がやや良好であった。ただし正常ES細胞からの誘導と比較しては増殖速度は遅かった。現在このNT-pES細胞から誘導して得られた細胞がneuroectodermal precursor細胞同様に神経系細胞(グリア細胞や神経細胞)への分化能を持つかの検証を進めている。
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Research Products
(1 results)