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2010 Fiscal Year Annual Research Report

がん細胞浸潤突起の形成と退縮の分子機構

Research Project

Project/Area Number 21790328
Research InstitutionKeio University

Principal Investigator

白壁 恭子  慶應義塾大学, 医学部, 講師 (00345315)

Keywordsシェディング / 浸潤突起 / podosome / 細胞融合
Research Abstract

がん細胞が高い運動能を持つ上で重要であると考えられている"浸潤突起"の形成と退縮に関わる分子機構を、"シェディング"と呼ばれる膜蛋白質の選択的なプロセシングに注目して明らかにすることを目的として研究を進めている。まず、昨年度の研究から高いシェディング能を有する事が確認された上皮がん細胞であるHeLa細胞における浸潤突起の形成と退縮が、シェディングの影響を受けるかどうか確認する実験を行った。シェディングを阻害するメタロプロテアーゼ阻害剤の添加の有無でHeLa細胞の浸潤突起形成を比較した所、極めて残念ながら大きな違いが見られない事がわかった。そこで浸潤突起と良く似た突起構造であるpodosomeを形成するRaw264.7細胞を用いた解析を試みる事にした。Raw264.7細胞はRANKL存在下で破骨細胞に分化させると多数の個別のpodosomeを形成するとともにリング状のpodosome融合体をも形成する。この分化の過程でメタロプロテアーゼ阻害剤を添加した所、個々のpodosomeが消失しとても大きなリング状のpodosome融合体が観察された。このpodosome融合体は破骨細胞に分化したRaw264.7細胞同士の細胞融合に関わる事が知られているので細胞融合能を詳細に解析した結果、メタロプロテアーゼ阻害剤の添加によりとても大きな細胞体が観察されるようになる事がわかった。これらの結果はシェディングの阻害がpodosomeのリング状融合体の形成や細胞融合自身に重要な役割を果たしている事を示唆しており極めて興味深い。がん細胞の浸潤突起の形成に注目してスタートした研究ではあったが、細胞融合に関する新しい知見を得る事ができたと考えている。

  • Research Products

    (1 results)

All 2010

All Presentation (1 results)

  • [Presentation] 細胞内メンブレントラフィックにおけるシェディングの役割2010

    • Author(s)
      白壁恭子、服部成介、清木元晴、岡田保典
    • Organizer
      第62回日本細胞生物学会大会
    • Place of Presentation
      大阪国際会議場
    • Year and Date
      2010-05-19

URL: 

Published: 2012-07-19  

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