2011 Fiscal Year Annual Research Report
地域医療福祉政策における療養型病院の適正配置に関する研究
Project/Area Number |
21790511
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Research Institution | 成美大学 |
Principal Investigator |
星 雅丈 成美大学, 経営情報学部, 准教授 (60516673)
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Keywords | 療養型病院 / 地域医療福祉政策 / 地域医療連携 / 療養型病床群 / 医療福祉連携 |
Research Abstract |
本研究の目的は、高齢化の進行する今後のわが国において必須となる医療施設「療養型病院」の現状と問題点を明らかにし、必要性を再認識し、地域医療福祉政策に資することである。少子高齢社会において、地域における医療.介護の中間的施設、高齢者への専門医療施設、さらに生活支援介護も担い得る施設として療養型病院は必要不可欠である。しかし、療養型病院の医療福祉政策における重要性の指摘はおろか、医療界において研究対象や問題とされることはなかった。そこで、地域における療養型病院の現状と他の医療・介護施設との関係について、施設配置の状況や施設問連携の現状などを総合した調査・データ分析により療養型病院の地域における必要性を明示することを目指し、研究活動を行なった。 本研究の経緯は次の通りである。平成21~22年度にかけて収集した中丹地域のデータを再考した結果、特に福知山市以外の2市についてデータ収集方法を見直す必要があったため、改めて対象地域における施設数・病床数・収容可能数や物理的配置等の追加調査を実施した。そこで療養型病院の過少が浮き彫りになり、人口と高齢化率を鑑みて明確なミスマッチを起こしていることを示し、さらに介護施設の不足も指摘できるものと考え、平成23年度は、以上をまとめて論文を作成し、学会誌に投稿する予定であった。しかし、療養型病院の現状を明らかにするためには、実際に患者や施設利用者について、どの程度の頻度で施設問の移動が発生し、また転帰(退院・退所後どの程度元の施設に戻っているかなど)についての実態データが必要であるとの指摘を識者から受けた。この点については対象地域の施設に情報提供の打診を行っており、打診施設の療養型病院(2施設)と介護老人福祉施設・介護老人保健施設(2施設)からのデータ提供を受け次第、論文投稿を行なう。
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