2010 Fiscal Year Annual Research Report
動脈硬化形成におけるマクロファージ由来レジスチン様分子の作用の解析
Project/Area Number |
21790756
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Research Institution | 公益財団法人朝日生命成人病研究所 |
Principal Investigator |
櫛山 暁史 公益財団法人朝日生命成人病研究所, 准教授 (30435820)
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Keywords | 粥状動脈硬化症 / マクロファージ / 分子血管病態学 / レジスチン様分子 |
Research Abstract |
1.研究開始当初の背景:我々の報告により、レジスチン様分子(RELM)βがインスリン抵抗性に関与することが明らかとなりつつあった。また、血管内皮機能障害への関与を明らかとしたが、同時にヒトマクロファージからの分泌を見出した。 2.研究の目的:本研究はマクロファージから分泌されるRELMβの引き起こすinnate immune反応が、粥状動脈硬化の形成に重要である、という仮説を検証する。 3.研究の方法:C57/B16コンジェニック化RELMβ欠損マウス作出した。さらに、動脈硬化モデルマウスであるApoE欠損との二重欠損マウスを作出し、以下の点を検討した。 ・大血管microarrayと細胞内シグナル伝達解析:上行~胸部大動脈を摘出して形態的変化を検討した。 ・腹腔マクロファージex vivo/in vitro解析:RELMβ欠損マウス及び野生型の腹腔マクロファージの炎症性サイトカイン分泌および泡沫化を検討した。 4.研究成果:(i)ApoE欠損マウスにおいて、RELMβをも欠損させたマウスを得た。本マウスでは、動脈硬化性病変におけるマクロファージの集族化、泡沫化の抑制を認めた。(ii)腹腔マクロファージex vivo/in vitro解析:RELMβ欠損マウスでは野生型の腹腔マクロファージに比べ炎症性サイトカインの分泌が抑制されていた。また、WHHLウサギ血清投与やAcLDL投与によるマクロファージ泡沫化についてもRELMβ欠損マクロファージでは抑制を認めた。RELMβ欠損マクロファージではスカベンジャー受容体の発現が抑制されていた。 2年間の研究予定はほぼ達成し、今後はマクロファージ由来および腸管由来のRELMβのヒトからの分泌についての測定を進め、動脈硬化症等との関連を検討する。
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Research Products
(2 results)
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[Presentation] マクロファージから分泌されるレジスチン様分子β(RELMβ)の生理的意義とインスリン抵抗性の発症機序2010
Author(s)
櫛山暁史, 迫田秀之, 菊池貴子, 大西由希子, 佃克則, 藤城緑, 纐纈優子, 櫛山櫻, 佐藤博和, 菊池方利, 大野晴也, 大久保博史, 張君, 郭瑩, 中津祐介, 河津捷二, 浅野知一郎
Organizer
第53回日本糖尿病学会年次学術集会
Place of Presentation
岡山
Year and Date
2010-05-29
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