2010 Fiscal Year Annual Research Report
腎糸球体上皮細胞におけるオートファジー関連蛋白の機能解析
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21790821
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Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
淺沼 悦子 順天堂大学, 医学部, 助教 (30508172)
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Keywords | 糸球体上皮細胞 / 糸球体硬化 / ネフローゼ症候群 / オートファジー / GABARAP / P62 / 細胞内蛋白凝集 / Atg7 |
Research Abstract |
オートファジーは細胞内小器官等の蛋白処理機能であり、この機能不全は様々な疾患に関与していることがわかっている。腎臓におけるオートファジーの役割について、当教室は以前、ネフローゼ動物モデルにおけるポドサイト障害の回復時に、オートファジーのマーカー蛋白であるLC3が重要な役割を果たしていることを報告した。GABARAPはLC3のホモログであるが、オートファジーにおける役割はまだ不明である。22年度は21年に引き続き、GABARAPのTgマウスにおける蛋白尿惹起後の組織学的変化の観察を行った。GABARAP Tgマウスの糸球体硬化を来たすネフローゼモデルであるアドリアマイシンを使った観察では、Tgマウスがコントロールに比べて尿蛋白量・硬化糸球体数の有意な増加を来たすことを確認し、GABARAPが糸球体硬化にいたるメカニズムに関与している可能性が考えられた(現在投稿中)。また、LC3,GABARAPのプロセシングに必要なAtg7の脳特異的な欠損マウスが神経疾患を引き起こすことが報告されており、さらにオートファゴソームの形成に必要なAtg5について、この腎特異的な欠損マウスが高齢になると蛋白尿を来し、糸球体硬化を来すことが報告された。Atg7においてもポドサイトにおける同様の役割が期待され、昨年までに、Atg7がポドサイトに存在することを確認し、ポドサイト特異的Atg7欠損マウスを作製した。22年度はAtg7のポドサイト障害時の役割を検討するため、アドリアマイシン腎症モデルを用いた尿蛋白量・硬化糸球体数の比較を行ったところ、欠損マウスに蛋白尿・糸球体硬化の有意な増悪を認め、さらに欠損マウスにおけるポドサイトアポトーシスの増加傾向を確認した。ポドサイト障害時にオートファジーが関与し、さらにはポドサイトアポトーシスとも深く関与している可能性が考えられた(現在投稿準備中)。
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Research Products
(1 results)