2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21790872
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
藤本 和歌子 Kobe University, 医学研究科, 医学研究員 (10464265)
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Keywords | Noc2 / インスリン分泌 / ホルモン分泌 / Rab3 / 分泌顆粒動態 |
Research Abstract |
Noc2は種々の分泌組織や細胞に発現していることから、Noc2欠損マウスの各内分泌細胞における分泌実験と行ったところ、2-デオキシーグルコース負荷による膵α細胞からのグルカゴン分泌は野生型マウスと比べ、有意に低下していた。また、インスリン負荷による副腎髄質細胞からのエピネフリン分泌も有意に低下していた。さらにNoc2欠損マウスに食餌負荷試験およびグルコース負荷試験を行ったところ、インクレチンホルモンであるGLP-1、GIPの分泌も野生型マウスに比べ、いずれも低下していた。このようにNoc2欠損マウスの各内分泌細胞での分泌が障害されていることが示された。Noc2欠損マウスは膵β細胞からのインスリン分泌や膵外分泌細胞からのアミラーゼ放出も障害されていることから、種々の分泌細胞において重要な役割を果たしていると考えられる。 腸管内分泌細胞ではインクレチンホルモンが血管側に分泌されることから、インクレチン分泌顆粒は基底膜側に偏在することが知られている。そこでNoc2の細胞内局在を野生型マウスの腸管内分泌細胞で検討したところ、Noc2はGLP-1顆粒やGIP顆粒が偏在する基底膜側に局在していた。しかしながら、Noc2欠損マウスの腸管内分泌細胞ではGLP-1顆粒やGIP顆粒は細胞内に散在していた。この結果からNoc2は腸管内分泌細胞において、GLP-1やGIPが正常な分泌経路で分泌されるようにするために、それぞれの分泌顆粒を適切に局在させるのに必要である可能性が示唆された。
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Research Products
(4 results)