2011 Fiscal Year Annual Research Report
ライソゾーム病に対する再生医療技術を応用した「埋め込み型酵素補充療法の開発」
Project/Area Number |
21791023
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Research Institution | National Research Institute for Child Health and Development |
Principal Investigator |
田中 藤樹 (独)国立成育医療研究センター, 生殖・細胞医療研究部, 共同研究員 (50415585)
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Keywords | ムコ多糖症 / 先天性代謝異常症 |
Research Abstract |
ムコ多糖症は、ムコ多糖を分解するライソゾーム酵素の先天的欠損により、全身にグリコサミノグリカンが蓄積し、ガーゴイル様顔貌、骨変形、肝脾腫、関節拘縮、呼吸障害、心臓弁膜症、角膜混濁、難聴、精神運動発達遅滞などの多彩な症状を呈する先天代謝異常症である。治療法として、酵素補充療法によって改善を認める症状もあるが、改善に至らないもしくは進行する症状もあり、加えて毎週の点滴投与に対する本人、家族の負担はかなり大きい。本疾患の治療のためには有効性が高く、かつ長期持続効果を有する治療法の開発が急務である。本研究では1)として、ヒト間葉系細胞をムコ多糖症VII型モデルマウス筋肉内に移植し、筋肉への分化、生着を評価、確認する。具体的には骨髄由来ヒト間葉系細胞および子宮内膜由来ヒト間葉系細胞を分離、培養し、約2.5_107ほどマウスの右大腿筋に移植した。移植後1週間、4週間、長期間で、投与部位である大腿筋において、移植細胞の筋肉への分化、生着をビメンチン染色、ジストロフィン染色で評価した。また同様に、投与部位である大腿筋において、βグルクロニダーゼ活性染色を行い、移植細胞のβグルクロニダーゼ活性を評価した。2)として、脳、心、肺、肝、脾、腎、血清における病理組織の改善とβグルクロニダーゼ活性定量および活性染色で有効性を評価した。移植後マウスの脳、心、肺、肝、脾、腎、血清のβグルクロニダーゼ活性を定量し、βグルクロニダーゼの全身への効果を評価した。同時に、それらのパラフィン切片、凍結切片を作製して各臓器のβグルクロニダーゼ活性定量と活性染色を行い病理組織の改善を評価した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
ヒト由来細胞の樹立とモデルマウスの維持管理は順調に行われている。それらを用いた製剤としての細胞の性質、特性の解析も順調に行われており、データの蓄積がなされているため、概ね順調に進展していると判断した。
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Strategy for Future Research Activity |
当初の計画通りに研究を進めていく。研究計画の変更や問題点は今のところないので、問題なく遂行できるものと考えている。
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