2010 Fiscal Year Annual Research Report
ナルコレプシー治療薬モダフィニルの有効性の性差と遺伝子多型による差異に関する検討
Project/Area Number |
21791109
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Research Institution | Akita University |
Principal Investigator |
菊池 結花 秋田大学, 医学部, 助教 (20534093)
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Keywords | ナルコレプシー / モダフィニル / メチルフェニデート / 遺伝子多型 / 血中濃度 |
Research Abstract |
モダフィニルに効果の性差とCOMTの遺伝子多型による差異に関する報告(Dauvillriers2001,2002)の追試を日本人に行うことを計画している。加えて治療のアルゴリズム上では第二選択薬であるリタインについても、検討を行う予定である。COMTだけではなく、MAO、CYP、ABC、ドパミントランスポーターの遺伝子多型についても網羅的に検討を行う予定である。その結果により、遺伝薬理学的な背景を踏まえたテーラーメイド医療を将来的には可能にすることを考えている。 ナルコレプシー患者に対して、治療のアルゴリズムに従い、モダフィニルを当初100mg/日で投与を開始して、2週間ごとに必要量まで漸増していく。最大量は300mg/日である。最大量でも効果が不十分である場合には、リタリンを10mg/日から漸増して、2週間ごとに最大60mg/日まで増量する。治療開始後の各来院時点での、薬剤の血中濃度を高速液体クロマトグラフィーを用いて測定する。また用量が確定した時点から、4週間後の血中濃度も測定する。最終回の採血時点での血中濃度をもとに、薬物代謝の個人差と治療効果との関係を検討する。Polymerase chain reaction(PCR)法にて遺伝子解析を行い、モダフィニルとリタリンの過眠症状への効果と、COMT、MAO、CYP、ABC、ドパミントランスポーターの遺伝子多型との関連性を検討する。現在は症例を蓄積しながら、臨床データを集積して、採血を継続的に行っている。
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Research Products
(5 results)
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[Presentation] 精神症状を認め抗NMDAR抗体陽性のナルコレプシーの2例2010
Author(s)
細川敬輔, 細川里絵, 木澤哲也, 伊東若子, 徳永純, 岩城忍, 佐川洋平, 菊池結花, 丸山史, 松渕浪子, 田中惠子, 神林崇, 清水徹男
Organizer
日本睡眠学会第35回定期学術集会
Place of Presentation
名古屋国際会議場イベントホール
Year and Date
2010-07-01
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[Presentation] THE EVALUATION OF PHYSICAL AND COGNITIVE FUNCTIONS, AROUSAL LEVELS AND MOODS IN HEALTHY UNIVERSITY STUDENTS AFTER ZALEPLON ADMINISTRATION2010
Author(s)
Ito W, Shimizu K, Ito SU, Wakasa M, Narita E, Suda H, Kikuchi Y, Tsutsui K, Kanbayashi T, Shimizu T
Organizer
APSS2010
Place of Presentation
テキサス州サンアントニオ
Year and Date
2010-06-07