2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21791261
|
Research Institution | Tokyo Women's Medical University |
Principal Investigator |
井坂 珠子 Tokyo Women's Medical University, 東京女子医科大学医学部, 助教 (40318118)
|
Keywords | 皮下脂肪組織 / 細胞シート / 脂肪細胞 / 骨細胞 |
Research Abstract |
皮下脂肪組織から採取した細胞を用いて、再生医療における、細胞の特性、有用性を検討する目的で実験を行った。 <培養条件の検討>コラゲナーゼによる酵素処理を用いて成熟脂肪細胞等を除去し、得られた細胞を1×10^4/cm^2で播種し、培養した。DMEMへの添加するFBSの条件としては2%では発育が悪く、初代培養からコンフレントと成るまで10日以上を要したが、FBS10%もしくは15%では7-10日でコンフレントとなった。脂肪組織からの他細胞への分化条件の検討ではインスリン含有の培地では脂肪細胞への分化を認め(oil redO染色陽性)、骨分化培地では、10-14日目に骨への分化が確認(アリザリンレッド陽性)できた。以上より培養下に脂肪由来間葉系細胞が存在することが確認でき、それぞれ分化後の培養も可能であった。採取した細胞をFACS(fluorescence activated cell sorting)を用いて細胞表面マーカー解析を行った。組織採取直後の細胞ではCD34,45陽性の細胞が多く認められたが、CD31,CD146,CD105陽性の細胞は少なかった。培養過程でのマーカーの変化は今後検討予定である。<細胞シートの作成>皮下脂肪組織から間葉系幹細胞を含む脂肪前駆細胞を単離し、温度応答性培養皿上で培養して、シート状で回収できる培養条件の確立を行った。DMEMのFBS条件としては2%では発育が悪く、シート状では回収できず、10%15%FBS入りのDMEMでシート状に採取可能であった。また、インスリン含有の培地にて脂肪細胞を伴った細胞シートの回収が出来た。
|