2010 Fiscal Year Annual Research Report
リモートセンシング技術を生体へ応用した術中脳機能マッピング法の開発
Project/Area Number |
21791342
|
Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
永松 謙一 東北大学, 大学院・医学系研究科, 非常勤講師 (40420038)
|
Keywords | 脳機能マッピング / ハイパースペクトルカメラ / リモートセンシング / データマイニング / 可視化 |
Research Abstract |
平成22年度は3年間の研究の2年目として、初年度に赤外線カメラからハイパースペクトルカメラ(エバ・ジャパン社製)に使用カメラを変更したため、引き続き同カメラおよび全波長光照射用ハロゲンランプ光源などによる、術中脳表撮影測定システムの構築を試みた。ハイパースペクトルカメラは、1画素毎に各波長での信号強度を測定できる、高い空間分解能を兼ね備えた分光器とも言える装置である。術中脳機能マッピングは、これまでは主に脳表に電極を置いての体性感覚誘発電位測定や脳表電気刺激によって行われており、手術中の限られた時間内には限られた領域のマッピングしか行えなかった。このカメラを用い、脳活動によっておこる血流変化を生体信号の変化としてとらえられれば、術野全体の脳機能マッピングを短時間にスクリーニング的に行えるので、手術時間が短縮されるため患者への負担が軽減するとともにマッピングの正確性が増すと考えられる。生体からの信号を感知できる様な条件を得るための予備実験を行ったが反応は微弱であり、生体がもともと持っている信号のゆらぎのなかから適切な反応を抽出するための撮影条件設定および信号の統計処理が困難であった。来年度は、血流変化によるヘモグロビンの差異を検知するための条件設定を急ぎ、ハイパースペクトルカメラでの脳外科手術中脳表記録および解析を行い、末梢神経刺激による脳活動部位同定(一次体性感覚野)および画像化を目標とする。
|